当会が除名処分にした西出隆彦氏からの、公開質問状への回答

11月5日の理事会において、三重支部の西出隆彦氏を除名とした。
除名の理由として以下の事項を書面として11月6日に西出氏に通達した。

(除名の理由)
1、三重支部が本部に正式に何も報告や相談もなく勝手に三重支部の法人申請を行い本部からの通達に応じて頂けなかった点。

2、10月31日に本部が確認した「東洋はり医学会」「脉診流経絡治療」「TOYOHARI/MEDICAL/ASSOCIATION∞東洋はり医学会/脉診流経絡治療」以上3点、及び三重支部のロゴマークも本部に何事の連絡・相談もなく同時に商標登録申請していた点

 

それに対して西出隆彦氏から不服があるという公開状が会長宛てに11月25日に届いた。

ここに西出隆彦氏の希望通りに公開質問として回答を公開する。

 

公開質問の回答

質問1の「綱領のどの部分に違反したのか」ということと、質問2の「違反したと判断した根拠」に対し、下記に質問の1と2を同時に述べる。

 

会則第十三条は以下の通りである。

「本会の会員は綱領の趣旨遂行に積極的に協力する責任を持つ。
もし会員にしてこれに欠けたる者ある時は理事会の議を経て退会せしめることができる。」 

 

当会の綱領は以下の通りである。

「1、我々は、臨床を通して古典を再検討し、病体を通じて経絡経穴を把握し、以て伝統的な鍼灸術の本道を体得せん事を期す。
1、我々は、正しい経絡治療の学理と術技を修得する事によって、鍼灸人としての人格と実力を涵養し、以て鍼灸家の社会的地位を確立せん事を期す。
1、我々は、古典による経絡理論を正しく理解実践し、経絡経穴の普及啓蒙に努め、以て偉大な祖先の文化遺産を伝承せん事を期す。」

 

第十三条をわかりやすく言えば
「綱領の趣旨の遂行に積極的に協力する責任に欠けたる者は理事会で除名できる」
ということである。

今回、西出隆彦氏が「綱領の趣旨の遂行」に「積極的に協力する責任に欠けたる者」かどうかを理事会で審議した。

「綱領の趣旨の遂行」のなかで、違反した部分をあげる。
1「鍼灸人としての人格と実力を涵養し」
2「鍼灸家の社会的地位を確立せん事」
3「経絡経穴の普及啓蒙に努め」
4「偉大な祖先の文化遺産を伝承せん事を期す。」

これらの4箇所において「積極的に協力する責任に欠けたる者」と判断した理事が過半数を超えたので、除名という結論となった。

以下、詳しく回答する。

 

〈綱領の違反した部分〉1
「鍼灸人としての人格と実力を涵養し」の部分に抵触する。

〈違反したと判断した根拠〉
当会が考える鍼灸人のあるべき姿は、鍼灸人の技術のみならず人格も重要である。
「鍼灸人としての人格」とは臨床家としての「倫理観」と考えることができる。
ここでいう倫理観とは以下のような定義だと考える。
「鍼灸家として、臨床家として、会員として、守り行うべき道を正しく守っているのか。 当会にとって善悪・正邪の判断において普遍的な規準となるものを正しく持ち、行っているのか」である。

結論として、西出隆彦氏の倫理観は綱領にある「鍼灸人としての人格」に欠けると判断した。
なぜ倫理観に欠けるのか詳しくは下記の〈綱領の違反した部分〉3と4に述べた。

 

〈綱領の違反した部分〉2
「鍼灸家の社会的地位を確立せん事」の部分に抵触する。
〈違反したと判断した根拠〉
西出隆彦氏の行なった当会の商標の申請を勝手に行なっていた行為は、当会の鍼灸家の社会的地位を確立するどころか、おとしめる行為であると判断した。
詳しくは〈綱領の違反した部分〉3と4に述べた。

 

〈綱領の違反した部分〉3
「経絡経穴の普及啓蒙に努め」の部分に抵触する。
〈違反したと判断した根拠〉
当会は経絡経穴の普及啓蒙を行うことを目的としている。そのために他の経絡治療との差別化を図るため、「脉診流経絡治療」という商標を長年用いてきた。そして「東洋はり医学会」という商標のもとで「経絡経穴の普及啓蒙に努め」てきたのである。

しかし、その商標が我々のものでなくなってしまったとしたら、これは啓蒙普及を阻止することになってしまうのだ。西出隆彦氏はこのような大切な我々の商標を自分個人のものにしようとしたのである。

商標を登録するということはどういうことなのか。
これは、他者が同じ商標で(自治、学術、商業、公共、民間問わず)活動ができないように、「自分の商標を勝手に使わせない権利」である。
これを、商標の持ち主でない者が取得してしまった場合は、法律上では、偽物が本物に対して「その商標を使用するな」ということを合法的に言うことが可能となる。もしくは「使用したかったら、金を支払え」と言う権利を持つのである。この権利を悪用した犯罪も多発している。中国人が日本語の商標を先取りし、日本企業に金をせびる犯罪も数多く見られる。倫理観のない行為である。近年、特許庁ではこのようなことを憂慮し、ホームページに注意勧告まで出している。
https://www.jpo.go.jp/tetuzuki/t_shouhyou/shutsugan/tanin_shutsugan.htm

西出隆彦氏が申請している当会の商標が西出氏個人の所有物となった場合、合法的に西出氏のものになり、当会はこれらの商標を使用することができなくなるのである。裁判に訴えても、合法なのでどうなるかはわからない。

いったい何の目的で一個人が伝統あるこの会の商標を勝手に黙って申請したのか。その真意はいまだに不明である。これは非常識な行為であり、許されざる背信行為であり、「鍼灸人としての人格」に著しく欠けると言える。

 

今回、「東洋はり医学会」「脉診流経絡治療」の商標に関しては、西出隆彦氏が申請するわずか3週間前に本部が先に会長の名義で申請していたので、商標が西出氏に取られることはない。

しかし「TOYO HARI MEDICAL ASSOCIATION]という英文の商標は本部は申請しておらず、西出隆彦氏が先に申請を出している。
(これら全ての申請を取り下げるように勧告しており、取り下げの作業が完了するのはいつになるのか、およそで良いので知らせるようにと尋ねた結果、11月24日に西出氏から「期日は不明であるため回答できない。」という無責任な回答があったままである。)

 

〈綱領の違反した部分〉4
「以て偉大な祖先の文化遺産を伝承せん事を期す。」の部分に抵触する。
〈違反したと判断した根拠〉
偉大な祖先の文化遺産とは、技術や知識もそうであるが、これら技術や知識を総称する、いわば「のれん」というべき商標も、文化遺産とみなされるものである。

その大切な文化遺産である「脉診流経絡治療」という商標を一個人が自分一人のものに独占しようとする行為は、先輩方から大切に伝承して来た商標という文化遺産の伝承を妨げる行為であると判断した。

あろうことか、この会の名称である「東洋はり医学会」と「TOYO HARI MEDICAL ASSOCIATION」と いう会の名称の商標も個人のものとして特許庁に申請していたのである。
これは会員としてのみならず「鍼灸人としての人格」に著しく欠けると言える。

 

加えて、三重支部の法人化の申請を本部に何も報告せず、相談しないまま勝手に行っていたことに関しては、綱領でいう技術という「文化遺産の伝承」を妨げることにもつながる。

支部に法人化を認めるというのは、ある意味「暖簾分け」に近い考え方である。「暖簾分け」の一般的な意味は、独立させて弟子の店に暖簾を託すということである。(本部は関西支部を独立させているとは判断してはいないので、混同せぬように。)

三重支部は当会の暖簾を託せるような人物が率いているのか、技術を伝承する仕組みや技術を持っているのか、それらを理事会で審議し、採決を取ることが必要であり、これは常識である。

関西支部が法人化をする際にはきちんと手順を踏み、審議したうえで認められた。関西支部長は事前にメールにて本部に申し出を行い、理事会でも何度も話し合いが行われた。このような手はずを関西支部はきちんと取っている。

三重支部の法人化にあたっては、全くそのようなことはない。
技術の質が不明確な個人や集団が自分勝手に当会の名称を独占することは、技術という「文化遺産の伝承」を担ってゆくことを阻止する行為である。
西出隆彦氏は理事会でその審議を行う手続きもせず、秘密裏に法人化へと動いていた。そして、いまだに、法人化の手続きを取り下げず、保留にした態度のままなのである。

三重支部の法人化が明らかにされたきっかけは、西出隆彦氏からの報告ではなく、9月中旬に三重支部のホームページに、図のような三重支部のロゴマークと、「東洋はり医学会」という当会の商標を組み合わせて掲載していたのを理事が偶然発見し、事実が露呈したのだ。

これは見過ごすことができないことである。
会員の皆さんは、この画像を見て、どのように感じるであろうか。

見てわかる通り、「東洋はり医学会三重支部」ではなく、「東洋はり医学会」となっている。これを世の中の当会を知らない人が見れば、この三重支部のサイトが「東洋はり医学会」のサイトであると誤解されてしまう。
これはまさしく当会に対する背信行為、反逆行為であり、大切な我々の文化遺産である商標を冒涜している行為だとみなした。
会員としても鍼灸人としても倫理観のない行為である。

さらには、この図の組み合わせが、特許庁に西出隆彦氏の治療院の会社名義「合同会社じねんどう」で、申請されているのである。

特許庁商標申請公開ページ。(画像をクリックすると拡大表示する)

当会の公式マークを使用せずに、三重支部の独自のマークと、当会の商標を組み合わせて、申請を出していたのである。もし、これが認められれば西出隆彦氏は合法的にこの名称とマークを自分のビジネスに使用することができることになっていたのだ。

 

ちなみに「脉診流経絡治療」の特許庁商標申請公開ページはこちらである。(画像をクリックすると拡大表示する)

これらの勝手な商標の申請の事実も、西出隆彦氏からの報告ではなく、偶然、特許庁のホームページ上で見つかり、露呈したのである。このような行為は会員としても鍼灸人としても倫理観のない行為であり、「鍼灸家の社会的地位を確立」するどころか、おとしめる行為である。

 

まとめ

上記の他にも、鍼灸人としての人格にふさわしくないと判断せざるを得ない非倫理的、非道徳的な行為が複数あることも判明している。

それに関してはこの公開質問の回答の場では西出隆彦氏の名誉のためにいちいち公開しないが、理事の間では、これらのことも除名するかどうかの審議に影響を与えることとなっている。

 

西出隆彦氏の一連の行為は綱領にある「鍼灸人としての人格」が著しく欠けており、「鍼灸家の社会的地位を確立」するどころか、おとしめ、「経絡経穴の普及啓蒙に努め」るどころか、妨害し、「偉大な祖先の文化遺産を伝承」することを妨げる行為であると言う結論に至ったのである。

 

第十三条には、以上述べてきたような「背信行為」に関しては触れておらず、「背信行為をしたら除名する」とは明確には表現されていない。しかし、会則の中で、唯一除名に関して書かれている条文が第十三条なのである。

いちいち、○○をしてはいけない、○○をしたら除名だ、○○をしても除名ではない、などと書く必要もないと考える。臨床家として正しい倫理観を持ち合わせていれば、何が正なのか邪なのかは自明のことであるからだ。

西出隆彦氏が行ってきた行為は十分に除名にあたると理事会では決議された。

理事会では以上書いてきたことを総合的に鑑み、西出隆彦氏は今後この会に在籍し、我々と一緒に活躍していただけるのか、脉診流経絡治療を一緒に啓蒙していく同士としてふさわしい人物なのか、を考えたときに、さにあらず、という結論になったのである。

公開質問状の回答は以上である。

 

 

 

この公開質問状について

本部から西出隆彦氏に対して「なぜこのような行為を行なったのか」という質問状の文書に対し、11月2日の西出氏からの回答の書面では、道理のある理由は書かれておらず、当会への批判とともに、下記のような文章が記載されている。

 

「今回の越権行為に対する処分は甘んじて受ける所存である。11月5日付で除名していただければ結構である。除名の暁には、留学生として受けた交通費補助は全額返還し、聴講料6回分の金額を寄付する。」

 

この時点では本部からは除名などと言う話は一切出していないのだが、自ら「11月5日付で除名していただければ結構」と文書を送って来ている。

自分から「除名していただければ結構」という発言をしたのは、自分の行いは除名処分になるものであるという自覚があったからに他ならない。
自分の行為が除名に値すると自分で思っているのだから、理事会も彼の行為が除名に値すると思うことは当然である。

しかし、今回このように、除名は不服であると言う公開質問状を送りつけて来た。
「除名していただければ結構」と自分で言っておきながらその言葉を翻しているのはなぜなのか。

 

さらには

「留学生として受けた交通費補助は全額返還し、聴講料6回分の金額を寄付する。」と書いているにも関わらず、
「除名理由に納得できないため支払いを保留する。」と述べている。

 

言動に一貫性がなく、無責任で支離滅裂な回答をいまだに行っているのは誠に遺憾である。

 

今回送られてきた公開状では

「(期限に間に合わなければ)今回の除名が会則に基づかない不当なものであると解釈いたします」

と書かれてある。

 

除名される者が納得するのかしないのか、またはどのような解釈をするのかで、除名がくつがえることはありえないし、会員から預かった大切なお金が返金されないということは当然認められない。
これらの言動は非倫理的で利己的な言動であり、到底認めることはできない。

未だ、自分の非を自覚せず「いったい自分の何が会則に抵触するのかがわからないので回答せよ」などという書面を公開質問として送りつけてくる。

このような人物を除名にしたことは、正しい処分であったと改めて思う次第である。

 

 

西出隆彦氏に対する要求

最後に公開質問に回答するにあたり、会員に公開のこの場で、下記の「保留」されている三点に関し、繰り返し西出隆彦氏に対し断固として要求する。

 

1、申請していた三重支部の法人化の申請の取り下げとその期日を確認し、速やかに知らせること
2、3件の商標の申請の取り下げとその期日を確認し、速やかに知らせること
3 、留学生として受けた交通費補助は14日以内に全額返還すること

 

上記に従わない場合は、今後民事訴訟も検討する。

以上

 

 

平成29年11月26日

東洋はり医学会
会長 中田光亮
理事会 理事一同