志望動機について

匿名希望 

私が鍼灸師を目指したきっかけは、鍼を通してがん患者さんに携わりたいという思いがあったからです。13歳の時に母をがんで亡くしており、幼少期から病魔や抗がん剤に苦しむ姿をみてきました。治療しているはずなのに副作用に苦しむ事に違和感があり、鍼灸師になれば少しでも辛い思いをせずに過ごすためのお手伝いができるのではないかと考えました。

その後、三療の資格を取得し、がん患者さんへの鍼治療の方法を探していると経絡を用いて行っている内容の論文がありました。経絡治療に関しては授業の中で学んだ知識しかなく、論文の内容を把握する事はできませんでした。内容は理解できないものの、経絡治療を身に付けたいと思うきっかけになりました。

1年ほど前から経絡治療の研修に参加しておりましたが、もっと本格的に学びたいと考えるようになりました。インターネットでは様々な学会がありましたが、東洋はり医学会のホームページを見て、理念や3年間のカリキュラムが組まれていて、しっかりと学べる環境が整っている事に惹かれました。また、説明会に参加し、講師の先生方がみな楽しそうだった事が印象的でした。さらに、実技の体験ではひとつひとつの微少な刺激で脈状が変化している事が分かり、驚きと共に入会してしっかり学んで知識や技術を身に付けたいという思いが強くなりました。

現在は主に整形外科疾患に対しての現代鍼とマッサージを行っております。説明会に参加してからは「経絡治療が行えたら…」と思う場面が増えました。経絡治療の習得は難しいとも聞きますが、母のように苦しんでいる患者さんへ鍼を通して少しでもその人らしく一時一時を過ごしていただけるよう、真摯に取り組んでいきたいと考えております。