入会の動機
匿名希望
今年3月に鍼灸マッサージ科を卒業し、現在は国家試験の発表を待っている新卒者です。東洋はり医学会のことは、同じ学校の生徒から、日本の伝統的鍼灸術である経絡治療を行う学会があると聞いて、知りました。卒業後もさらに東洋医学を学び、実技の腕を上げたいと思い、東洋はり医学会への入会を希望しました。
正しい治療を行うためには、正しい診断(四診、特に脈診、触診)が重要であり、治療の土台だと思います。その技術の会得には経験と指導が欠かせませんが、東洋はり医学会では、マンツーマンで手ほどきして頂けるとあり、入会の大きな動機となりました。また、学会を通じて、多くのイベントや研修会があることも魅力の一つです。
さらに、海外に指導を行うために遠征し、海外で活躍している鍼灸師との交流がある、という点にも惹かれています。日本の鍼は繊細で痛くない鍼として一部の人々には知られていますが、まだまだ一般的ではないと聞きます。日本の鍼の良さを世界に広げることで、日本での鍼の認知度を上げることにも繋がると思いますので、交流活動にも積極的に参加したいと思います。
東洋はり医学会入会希望動機について
T・M
○ 鍼灸治療の確かな技術を身につけたい。
○ その技術でたくさん働き、多くの患者様を楽にしてあげたい。
○ 確かな技術を、同じく求める人に伝えたい。
○ 技術を糧に外の世界へ赴いてみたい。
経絡治療や、すばらしい先生との出会いはあったのに、当時の私には習得が難しく、一部勘のよい人だけが出来ること、とあきらめていました。技術を身につけるとは、お金を払えば与えられるような甘いものではなく、盗んだり、真似て失敗や成功を繰り返し、自分で使えるものにすることなのだ と、今は思う事ができます。一方でこうも思います。 伝承的な技術は手から手へ、確かに伝えるべきものなのではないのか?価値ある技術を絶やさないために、現役も「伝える技術」が必要なのではないか?入会を即すお言葉から、先生方は、確実に人のお役に立てるようになるまで寄り添ってくだると確信いたしました。一生懸命に習得し、今まで力になれなかった分も多くの患者様に生かしてゆければ本望です。最後に欲張りですがもう一つ
○ 人のために施しながら、鍼灸術の素晴らしさを沢山体感し、その楽しさを家族をはじめ広く伝えたい。
入会の動機
T・N
3月に広島の盲学校を卒業しましたが、在学中常々感じていたことは、自分の中に核になる治療法がないことでした。有名な治療院を見学させていただいたり、単発の研修会に参加しても、ばらばらの知識が増えるばかりで、自分の力になっているような実感が得られず、そのため、卒業後は何か一つの治療法について集中して体系的に学びたいという思いを抱いていました。4月からは筑波大学理療科教員養成施設への進学し、盲学校理療科の教員を目指しますが、自分の核になる治療法が必要であることは、開業した治療家であっても、教員であっても同様であると考えます。東洋はり医学会に興味を持ったのは、3年間のカリキュラムが確立されているという点と、少人数制による技術指導が受けられるという点です。このため、盲学校を卒業したばかりで臨床経験のない私であっても、体系的に学びたいという望みがかなえられると考えました。
また、経絡治療を学ぶことによって、症状のある局所のみしか治療対象としてこなかった私の治療方法の幅を広げたいという思いもあります。これまでは、治療を行ってもしばらくすると症状が再燃して、また治療を行って、ということの繰り返しでいつまでたっても核心にたどり着かないような感覚がありました。その点で経絡治療は、証を立て病の本質を追求することから、患者さんを全人的な視点で捉え、本当の意味で治すということが可能なのではないかと感じ、自分の治療の核にしたいと考えました。
東京で学業に集中できるこの期間に、貴学会で先生方から学ばせていただき、他の学会員の皆様と意見を交換し悩みを共有することで知識・技術を高め、将来教員として還元していくことができたらと思います。
入会の動機
K・T
人の健康に貢献できる仕事がしたいと思っていたところ、身近にいた鍼灸師の勧めもあり、鍼灸の学校に通うことになりました。学校で学んでいく中で、何やら鍼灸の治療法は一つではないということを知りました。卒業後、私が鍼灸師としてどういう治療をしたいのか、何を主軸として治療をしていくのかを考えるようになりました。そんな中、東洋はり医学会の学生向けの経絡治療講習会に参加したのです。衝撃的でした。刺さないらしいというのは聞いていたのですが、鍼管も用いず、学校で教わるソレとは全く異なる「はり」でした。そして何より繊細でした。衝撃とともに、面白いと思いました。もっと東洋はり医学会を知りたいと思い、それから聴講等に参加しました。参加する度に新たな学びがあり、そして毎度丁寧にご指導して下さいました、感謝しております。
入会の動機
Y・S
私が鍼灸専門学校に在学していた頃、開業されている卒業生の治療院を見学させて頂く機会がありました。そこで初めてお二人の先生が東洋はり医学会に所属されていることを知ったのです。
当時の私は鍼灸学校に入学したものの、鍼を刺される時の痛みやひびきが苦手で、実技の時間が苦痛に感じることもありました。もっと心地良い治療法はないものか、と考えていた私にとって、お二人の治療はそれまでに見たことのない優しい治療でした。
その後、経絡治療に興味を持った私は、東洋はり医学会の学生向け講習会等に参加させて頂き、とても繊細な鍼さばきや脈診など、どの先生も一つ一つ丁寧に、そして熱心に指導して下さったことを覚えています。
卒業する際には、入会説明会にも参加したのですが、支部も本部も遠く、子育てや仕事の都合で時間的に余裕がなかった私は入会を断念し、翌年も同様の理由で入会には至りませんでした。
現在、卒業して二年たちますが、勤務先では局所への治療がほとんどで、治療効果に行き詰まりを感じています。様々な疾患、症状に対応するには、やはり経絡治療が良いのでは、とあらためて考えるようになりました。そしてしっかり学ぶためには、東洋はり医学会しかないと思ったのです。
色々と悩んだ末、お世話になっている先生方にも背中を押して頂き、なんとか家族の協力を得て、このたび入会申し込みさせて頂くことになりました。
これから毎月しっかり通ってついていけるかどうか不安もありますが、諸先輩方のように生き生きと自信を持って治療できる鍼灸師、経絡治療家になれるよう、一から勉強させて頂きたいと思っています。
入会の動機
伊達理恵
子供の頃から身体の弱かった私のそばにはいつも東洋医学があった。鍼灸学校の学生時代も東洋医学が大好きだった。身体の中に世界があり、身体の中にストーリーがある。積み木のように小さなものが微妙に重なり合って1つの身体になる。そんな考え方がたまらなく魅力だった。その積み木の1つを鍼先で触れて修正できると思うと、鍼灸師に早くなりたかった。虚していたら補い、実していたら瀉してあげればいい。教科書上では理解しているつもりだった。念願の鍼灸師になって1年。何もできない自分がいる。問診から五臓の病に割り当ててみる。そして脈診。脈が分からない。合っているのかわからない。思うところをいじってみるがそれで変わったのか分らない。正しい行為なのか判断できない。愕然とした。
鍼灸専門学校に通う3年の間、練習のためにお互いに鍼をし合った。「虚」「実」など関係なく、課題のために補したり瀉したりし合った。その結果、私の身体は混乱を起こした。ある時から鍼を刺されると私の中の気が暴れだし、腹部が痙攣を起こした。それは手足の要穴に鍼をしても起きた。時には灸でも起こるようになった。鍼灸は本当に素晴らしい。治療ができる。その逆で混乱や壊すこともできるのだと身をもって学んだ。人の身体に「みたいなこと」をしてはいけないと思った。学びの場を探し、いくつかの講習会や勉強会に参加してきたがいまひとつこれだというものに出会えなかった。そんな時、学生時代、特別授業にいらしてくださった先生が東洋はり医学会で勉強された先生だったのを思い出し検索してみた。脈診。経絡治療。私が身につけたいものばかりだった。また3年というカリキュラムが確立していて「学べる」と心から感じた。身体の声を聞ける鍼灸師になりたい。身体からの悲鳴に手を差し伸べられる鍼灸師になりたい。
入会の動機
飛鳥井 豊
私が東洋はり医学会を知ったのは、中田光亮先生を通じてでした。
当時、坐骨神経痛で苦しんでいた私は知人の紹介で、中田先生の元を訪れ治療をして頂きました。
そこで初めて経絡治療を受けたのです。
その当時、鍼灸学校の3年生だった私は学校でいろいろな治療法を学んでいましたが、経絡治療は名前は聞いたことがあっても、具体的にはわかっていませんでしたし、どこへ行けば受けられるのかもわかりませんでした。
そんな私に中田先生はいろいろな話をして下さり、東洋はり医学会の事も教えて下さいました。
学校の授業では脈診と69難の組み合わせは習っても、それ以上の発展はありませんでしたが、中田先生の治療ではこまかく脈を診ていきました。
これは、鍼灸が効果があったかどうかを確認する良い方法だと思いました。
鍼灸師になった今思うのですが、効果があったかどうかは患者さんの主観によるところが大きいと思うのです。
例えば腰痛の方がいて、治療後楽になったと言われれば効果があったとしますが、鍼灸師自身はよくわからないと思うのです。
ですが脈診をして変わっていれば、鍼灸師もそれを感じることができます。
それが指針になりますし、自信にもなると思うのです。
また、先生の治療では奇経を使われていました。坐骨神経痛という事で申脈と後渓の組み合わせでした。
これも学校では試験問題として、何と何の組み合わせが正しいかという程度にしか教わりませんでしたが、実際坐骨神経痛に効果がありましたし、こういう事をもっと知りたいと強く思いました。
他にも中田先生にはいろいろな事を教わりましたが、一番強く心に響いたのは
鍼灸には限界はないという事でした。
例えばWHOでは鍼灸の効果があるのはこれと限定していますし、医療保険の適用になっているのはもっと少なくなります。
しかし、全身をみる、その人の自然治癒力を高めるという考え方なら、限界はないと思うのです。
私は今、訪問鍼灸の仕事をしています。9割の患者さんが高齢者です。
高齢になれば持っている病は一つではないですし、飲んでいる薬もたくさんあります。
よく話を聞くのは、病院に行っても歳のせいだと言われ痛み止めと湿布をもらってくるだけでちっとも良くならないという声です。
西洋医学では腰なら腰だけを診て、全体を診ようとしない気がします。
ですが、高齢者なら悪いところは一つでは無いはずなのです。
確かに鍼灸でも局所しか治療しない先生もいます。
しかし経絡治療ならば違ったアプローチができると思うのです。
ここ数回支部会に参加させていただいて、その気持ちを強くしました。
鍼灸は奥が深いものだと思います。
鍼灸師になった以上、鍼やお灸をすることができます。ですが、ここのツボが効くからここに刺すという治療ではだめだと思うのです。
その為には自分の中に確固たるものが必要です。それがあってこそ患者さんに向き合える気がします。
東洋はり医学会には私の探す答えがあると思っています。